【仕事事情】パート⇒正社員、囲い込み作戦!!
企業で、パート社員を、正社員に積極的に登用するケースが目立つようになった。社員の「パート化」で人件費削減を進めてきた企業が、パート社員を正社員として早めに囲い込み、「身近にいる優秀な人材の流出」を防ぐ戦略に転じているためだ。景気回復による雇用情勢の改善が、企業の人事政策にも変化をもたらしている。(河野越男)
優秀な人材 流出防止へ
〜登用制度〜
下町情緒が色濃く残る東京都葛飾区。りそな銀行堀切支店で、投資信託や年金保険などの資産運用商品の販売を担当する渉外課の松田陽子さん(34)は昨年2月、同行が初めて導入した登用制度を使ってパート社員から正社員に昇格した。
堀切支店で働き始めたのは、2000年。それ以前に銀行での勤務経験はなかったが、持ち前の明るさを武器に、地元の資産家など新たな顧客を積極的に開拓し、次第にリテール(個人向け取引)業務で力を発揮するようになった。
「顧客との信頼関係を築けるようになったことでやりがいを感じるようになり、もっと仕事を学びたいと考えた」。松田さんは正社員への登用試験に応募した動機をこう語る。
パート時代から、顧客の遺言書を管理し、遺産相続の手続きなどを行う遺言信託の業務にもかかわっている。資格取得にも熱心で、最近、先物取引などの勧誘ができる、難易度が高い業界資格の「1種証券外務員」にも合格した。
同行を傘下に置くりそなホールディングスは03年に実質国有化されて以降、大規模なリストラに取り組んできた。登用制度の導入に踏み切ったのは、経営状況に改善が見られたことで、収益力アップのため、「守りから攻めへの転換」(人材サービス部)を図る必要に迫られたためだ。
同行ではこれまで、松田さんなどパートの女性社員約100人を正社員に登用した。今年度からは結婚や出産などで退職した社員やパート社員を対象に再雇用する制度も導入している。
このほか、大手銀行では、他行で勤務経験があるパート社員を、正社員として採用する動きもある。
〜店長の勧め〜
スーパーの西友は今年4月から、パート社員5人を初めて正社員に登用し、売り場責任者として東京都内の店舗などに配置した。
西友豊田店(東京・日野市)でデイリー食品マネジャーとして働く山下純司さん(32)はその一人だ。
飲食店など様々なアルバイトを経て、98年から自宅近くの店舗にパート社員として勤め始めた。食品などの陳列の仕方次第で、売れ行きが変わるなどといった仕事の面白みが分かってきた時期に、当時の店長から「社員にならないか」と勧められた。「フリーターのままで将来に不安を感じていたので、ちょうど良いタイミングだった」。
西友グループでは正社員の4分の1に当たる1600人の希望退職者を募る一方、人件費の安いパート社員を増やすことで、リストラに取り組んできた。ただ、店舗でのパート社員の比率は8割以上にまで増え、「これ以上上げると店舗運営が難しくなる」(小林珠江・執行役)のが実情だ。
このため、店舗で業務の中核を担うパート社員の人材を育成しようと、引き続き社員への登用を進める。
百貨店大手の高島屋も昨年、パート社員の中で優秀な人が希望すれば正社員の採用が行われる人事制度に変えた。
人手不足解消のカギ
総務省の労働力調査によると、パート労働者が90年代以降急増して全雇用者の4分の1を占めるまでになったが、変化も生じている。
05年の転職動向では、派遣・パートから正社員へと転じたのは41万人だった。02年〜04年の35万人前後だったのに比べて、女性を中心に「昇格」組が増えた。
こうした動きについて、厚生労働省短時間・在宅労働課の岡部史哉課長補佐は「企業が今後、人手不足になることを見越して人材確保の動きが活発になっている」と分析している。
厚労省でも05年11月から、企業に「正社員化」を促す目的で正社員有効求人倍率を発表。今年度から、パート社員を正社員に登用する制度を設けるなどした企業に、パートタイム助成金を支給するなどの政策を進めている。
<メモ>正社員有効求人倍率
正社員有効求人数を常用フルタイム有効求職者数で割ったもの。3月の有効求人倍率(季節調整値)は1・01倍で前月より0・03ポイント下回った。一方、正社員の有効求人倍率も上昇基調にあるが、0・64倍にとどまる。常用フルタイム有効求職者には、正社員希望だけでなく、フルタイム勤務を希望する派遣社員や契約社員も含む。
(2006年5月8日 読売新聞)
上記の新聞記事のように正社員への登用が増えてますよね。私が担当している企業でも、最近そういった相談が多く入ります。同様に紹介予定のお仕事の数も増えてきていますし。これからもっとこういった企業の動きは増えてくると思います。派遣にこだわりがない方や社員を希望している方にはチャンスですね。
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